スリップ【slip】

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数え方(読み方)・単位

一枚(いちまい)

解説

⇒したぎ(下着)

意味

①(─する)すべること。特に、道路が凍ったり濡れたりして、タイヤと路面の摩擦が少なくなるために、急ブレーキをかけた時やカーブを切った時に、自動車などのタイヤがすべること。

*三月の第四日曜〔1940〕〈宮本百合子〉五「自動車が一台トラックからすこし離れたところにひっくりかへったままになってゐる。〈略〉スリップだ」
*潮騒〔1954〕〈三島由紀夫〉二「しじゅう手繰ってゐなければ縄はともするとスリップしたし」
*蜜柑〔1958〕〈永井龍男〉C「蜜柑を積んだ三輪車は、砂の上で手もなくスリップしたものに違いない」
 
②女性用下着の一種。衣服のすぐ下に着けるため、衣服より少し短いものを用いる。ふつう、ひもで肩からつるす。衣服のすべりをよくするところからいう。

*新種族ノラ〔1930〕〈吉行エイスケ〉大世界『恋の風俗鑑』「薄物の旗袍(チーパオ)から透いて見えるスリップに刺された薔薇の花を背負ひ」
*三界〔1948〕〈田宮虎彦〉「ワンピイスをぬぎ、スリップひとつになる」
*追われる女〔1953〜54〕〈平林たい子〉電報「スリップ一枚でガムを噛み噛み電話をかけている姿のおぞましさ」
 
③新本にはさんである補充注文伝票をいう。

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