たけうま【竹馬】

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数え方(読み方)・単位

一本(いっぽん)、一対(いっつい)

解説

竹馬は2本で「1対 (いっつい) 」と数えます。

意味

①竹で作り、馬になぞらえて子どもなどが乗って遊ぶもの。古くは、葉のついた笹(ささ)竹を適当な長さに切りとって、その元の方に手綱のようにひもをつけて馬に見たててまたがり、ひきずって走るものや、適当な長さの竹の竿に手綱をつけた木製の馬の頭を模したものをつけ、末端には小さな車二つをつけて、またがって遊ぶものなどがあり、江戸時代後期から二本の竹竿の適当な位置に、それぞれ足がかりをつけて、その上に乗り、両手で竿の上端を握って、体の平衡をとって歩くものが見られるようになった。たかあし。ちくば。《季・冬》
 
*桂宮本忠見集〔960頃〕「内より召すに、遅く参れば、これにのりて参れとて 竹を給はせたれば、たけ馬はふみかちにてあしければいまゆふがけにのりてまゐらむ」
*聞書集〔12C後〕「たけむまを杖にも今日はたのむかなわらは遊びを思ひ出でつつ」
*虎寛本狂言・千鳥〔室町末〜近世初〕「是を斯う竹馬に致しまするほどに、急で馬場先の人を払わせられい」
*浮世草子・好色一代女〔1686〕一・一「此四十年跡迄は、女子十八九までも竹馬(タケムマ)に乗りて」
*花氷〔1927〕〈日野草城〉「竹馬や落馬将軍伝太郎」
 
②江戸時代、ざるを中心に竹を四本組み合わせたものを二つ、棒の両端に天秤(てんびん)のようにさげ、中に品物を入れて運ぶのに用いたもの。大名行列の後尾につきしたがったり、行商人が用いたりした。
*滑稽本・東海道中膝栗毛〔1802〜09〕三・上「侍供が十二人、やりもち、はさみ箱、ぞうり取、よいかよいか、かっぱかご、竹馬(タケうま)、つがう上下拾人あまりじゃ」
 
③「たけうまふるぎや(竹馬古着屋)」の略。
*雑俳・柳多留‐六〔1771〕「竹馬と下女わけの有るていたらく」
*滑稽本・浮世風呂〔1809〜13〕二・下「そしての、ほめへの所(とこ)へ来る竹馬(タケウマ)が通るなら呼んで呉んな」

語源

方言ではタケンマ系、タカアシ系、サギアシ系、キアシ系等の諸形がある。タケンマ系の語は、本来枝葉の付いたままの竹に紐を付けて馬に見立てまたがって遊ぶものを意味するものであった。一方、タカアシ系、サギアシ系の語は、現代共通語の竹馬の意味に近い田楽舞の道具の名称に由来しているとみられる。なお、キアシ系の語は、沖縄に認められるもので、竹ではなく木で作られた竹馬があってそう呼ばれるもののようである。
  
近世後期、喜多川守貞の「随筆・守貞漫稿‐二五」には、上方で作り物の馬の頭を付けた小車二輪付きの竹製の小児遊具を竹馬と呼び、それは江戸には無かったことが記されている。その後、現在見られるような竹馬が上方にも現われて、名称の取り代えが生じたと見られるが、その間の事情は北慎言の「梅園日記‐一」などに窺われる。

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