たたみ【畳】

《スポンサードリンク》
 

数え方(読み方)・単位

一枚 (いちまい) 、一畳 (いちじょう)

解説

日本の家屋では、「四畳半・六畳・八畳」の部屋が主流です。「畳 (じょう) 」は「帖 (じょう) 」とも書きます。畳の寸法を「間 (ま) 」で表すことがあります。京間は、畳1枚の大きさ、曲尺 (かねじゃく) で6尺3寸×3尺1寸5分を基準とします。また、「節 (ふ) 」を用いて畳を編んだ編み目・結い目を数えます。

意味

①積み重なっているもの。重ねられたもの。
 
②むしろ、ござ、こも、皮畳、絹畳などの敷物の総称。平安時代では、主としてうすべりの類をさした。

*古事記〔712〕上「美智の皮の畳(たたみ)八重を敷き、亦〓畳(きぬだたみ)八重を其の上に敷き」
*万葉集〔8C後〕一六・三八八五「韓国の 虎といふ神を 生け取りに 八つ取り持ち来 その皮を 多々彌(タタミ)に刺し〈乞食者〉」
*二十巻本和名類聚抄〔934頃〕一四「畳 本朝式云掃部寮長畳短畳〈唐韻云 徒協反 重畳也 和名太々美〉」
*源氏物語〔1001〜14頃〕空蝉「この障子口にまろは寝たらむ、風吹き通せとて、たたみひろげてふす」
*撰集抄〔1250頃〕五・一五「つちのうへにたたみをしきて、かのほねをふせて、おもく風もすかぬやうにしたためて」
 
③すわるための場所。
*聞書集〔12C後〕「夏山の木かげだにこそすずしきをいはのたたみのさとりいかにぞ」
 
④稲わらを重ねて糸で刺し固めた畳床に、藺草(いぐさ)で編んだ畳表をつけて、黒・茶・緑などの布のへりをつけたもの。古くは人のすわるところだけ敷いたが、室町時代から敷きつめになった。
*石山本願寺日記‐私心記・永祿三年〔1560〕一〇月二七日「朝、掃除候。たたみ内陣にてたたき候。来月御仏事可申故也」
*歌謡・田植草紙〔16C中〜後〕晩歌三番「天井の塵も取ったりたたみもさっと敷いたり」
*幸若・和田宴〔室町末〜近世初〕「爰に和田の右座にたたみが一でうあひてあり」
*随筆・北越雪譜〔1836〜42〕初・上「已に席(タタミ)を浸し庭に漲る」
*浮雲〔1887〜89〕〈二葉亭四迷〉一・五「長羅宇の烟管で席(タタミ)を叩くをきっかけに」
 
⑤藺草・籐・竹の皮を材料として編み、履物の台や踏台の上にとりつけたもの。表付。
 
⑥住所移転または行方不明になることをいう、盗人仲間の隠語。〔隠語輯覧{1915}〕

語源

①動詞「たたむ」の名詞形。記紀に八重畳、菅畳の用例があるので上代からあったことが知られる。材質も「古事記」や「万葉集」によって皮畳や絹畳があったこと、形は「延喜式」や「正倉院文書」、また諸大寺の資材帳によって長帖、短帖、半帖、狭帖などの種々のものがあったことがわかる。
 
②平安時代の畳はうすべりの類で、②の「源氏物語」の用例から知られるように部屋一面に敷きつめるのではなく、座ったり寝たりする場所にだけ一時的に敷かれたもので、そのほかのところは板敷である。清少納言は「枕草子」で「かうらいばし(高麗縁)のむしろ〈白地に雲形や菊花などの模様を黒く織り出したへりを周囲につけた畳〉」を絶賛し(二七七・御前にて人々とも)、また「いやしげなるもの」として目の粗い「まことのいづも(出雲)むしろの畳」をあげている(一四九・いやしげなるもの)。

《スポンサードリンク》
 



数え方人気 [TOP50]ビジネス文書数え方
季節用語の数え方名数一覧(1~100)