てがら【手柄】

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数え方(読み方)・単位

一つ(ひとつ)、一件(いっけん)

解説

社会的に評価される手柄は「件」でも数えます。

意味

①その人の身についた腕前。手なみ。手練。技量。

*平治物語〔1220頃か〕中・義朝敗北の事「留めんとおもはばよれや。手がらの程みせん」
*風姿花伝〔1400〜02頃〕二「かやうなる手がらにて、人を泣かする所あらば、無上の上手と知るべし」
*御伽草子・鴉鷺合戦物語〔室町中〕「大勢におっとりこめられて馬にはなれたりしが、てがらの者なれば一方うちやぶってうしろへつとぬけ」
*日葡辞書〔1603〜04〕「Tegarauo (テガラヲ) ツクス」
*浮世草子・沖津白波〔1702〕二・三「くっきゃうの手がらのしれもの七十人、おのおの得物を引さげ」
 
②他から賞されるような働きをすること。功績をあげること。功名を立てること。また、その働き。いさお。功名。

*太平記〔14C後〕八・禁裏仙洞御修法事「河野と陶山が手柄(テガラ)の程、いとど名高く成にけり」
*曾我物語〔南北朝頃〕九・五郎めしとらるる事「馬屋の小平次をはじめとして、手がらの者どもはしり出て」
*日葡辞書〔1603〜04〕「Tegarauo (テガラヲ) スル。または、アラワス」
*浮世草子・武家義理物語〔1688〕三・一「いか程の手柄(テガラ)すればとて、是を高名とはいひがたし」
*帰郷〔1948〕〈大仏次郎〉霧夜「その男から記事を取れば社会面の特種になり、記者として手柄になる」
 
③ききめ。効能。効果。

*虎明本狂言・膏薬煉〔室町末〜近世初〕「都にめうなるかうやくの上手が御ざ有と申程に、都へのほって、かうやくのてがらをみてまいらばやと存る」
*仮名草子・竹斎〔1621〜23〕下「神変膏薬のてがらには、目と鼻と一所へ吸い寄せて」
*洒落本・通言総籬〔1787〕二「本間の天井には四季の艸いろいろ、をのをの花の手柄(テガラ)をみせ」
 
④手なみを誇ること。自慢すること。

*咄本・学習院本昨日は今日の物語〔1614〜24頃〕「さてさて手がらなへへをもちたことぢゃ」
*浮世草子・日本永代蔵〔1688〕三・四「かるも是程迄は商人也手柄(てカラ)にも百貫目迄はかられぬ物といへり」
*浮世草子・西鶴織留〔1694〕三・四「釣たるはぜを丸焼にして数喰事を手がらにおのおのあばれける中にも」
 
⑤「てがらもの(手柄者)」の略。 
*玉塵抄〔1563〕六「韓信もでて礼をまうす所を手がらの兵を百ほどかくいて信をめしとってみやこへのぼせてきられたぞ」
*わらんべ草〔1660〕二「似我書物の内に、ふるき事をあたらしくする事、此道のたっしゃ名人也、又は手がら也」

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