ちまき【粽/茅巻】

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数え方(読み方)・単位

一本(いっぽん)、一個(いっこ)

解説

中華粽は「個」で数えます。

意味

①(「ち(茅)まき(巻)」の意で、古く茅(ちがや)の葉で巻いたところからいう)笹やまこもで、もち米・うるち米の粉を巻き、長円錐形に固めて藺草(いぐさ)で巻いて蒸した餠。端午の節供に食べる習慣は、楚人が、五月五日に汨羅(べきら)の水に投身した屈原(くつげん)をあわれんで、竹の筒に米を入れて汨羅の水に投げる遺風がその起源だという。かざりちまき。《季・夏》
 
*古今和歌集〔905〜914〕物名・四六七・詞書「ちまき」
*古今著聞集〔1254〕一八・六一八「長谷前々大僧正、五月五日、人々にちまきをくばりけるに」
*言継卿記‐永祿一二年〔1569〕四月二四日「自摂取院被呼之間罷向、ちまきにて酒有之」
*俳諧・炭俵〔1694〕上「文もなく口上もなし粽五把〈嵐雪〉」
*随筆・守貞漫稿〔1837〜53〕二四「京坂にては男児生れて初の端午には親族及び智音の方に粽を配り」
*風俗画報‐一五九号〔1898〕五月「五日〈略〉又粽子(チマキ)、柏餠を製して食し、四隣に贈与するを慣習とす」
*それから〔1909〕〈夏目漱石〉一四「葛の粽(チマキ)を、深い皿に入れて持って来た」
 
②柱の上部、あるいは上下が丸みをもってすぼまった部分。奈良時代のものは上にだけあり、上下にあるのは鎌倉時代から始まった唐様建築の手法。ちまきがた。

*匠明〔1608〜10〕堂記集「唐用三間仏殿〈略〉上下粽(チマキ)は拾面に丸めへし」

語源

①を五月五日に食べる風習の起源としては屈原伝説の他に、天竺の蘇民将来が牛頭天王のために巨旦将来を退治した時、巨旦の髪の毛が粽のようだったので、彼が投身した五月五日に粽を食べるようになったという伝承もある。また、粽の長巻は巨旦の舌になぞらえて食べるのだとも伝承されている。
 
②密家では①を食べる時、クマ・キリバヤ・ダイバ・アラムシャ(クマは牛、キリバヤは頭、ダイバは天、アラムシャは王の梵語)と唱えるという。また、アラムシャと荒武者の連想から、とりわけ武家の節物として必須のものとされ、「あら、むしゃむしゃ」と食べたともいう。
 
③角粽、錐粽、飴状の粽、五色粽、数珠の様な百索粽、その他さまざまな種類が見られ、特に京の道喜粽は入念に精製され、禁中に献上された。徳川幕府でも、端午の節供には、三家三卿の家門から献上された。

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