つぶ【粒】

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数え方(読み方)・単位

一粒 (ひとつぶ) 、一顆 (いっか)

解説

「顆」は「粒」と同様に小さい丸いもの、粒状のものを数える語です。

意味

①小さくて丸いもの。
*随筆・北越雪譜〔1836〜42〕初・上「天寒の強(つよき)と弱(よわき)とによりて粒珠(ツブ)の大小を為す」
*有明集〔1908〕〈蒲原有明〉信楽「愛の、欣求(ごんく)の、信の顆(ツブ)」
*抱擁家族〔1965〕〈小島信夫〉二「額に汗のつぶがうかんでいる」
 
②穀物の種子。 
*春林本下学集〔室町末〕「藁 ワラ、粒 ツブ、稗 ヒエ、豆 マメ」
 
③ムクロジの皮をとった黒い固い種子。羽子突(はねつき)の羽根や、おはじき、穴一(あないち)などに用いた。つぶこかし。
*浄瑠璃・心中万年草〔1710〕上「糠袋はおれに下され、巾着にしてあないちのつぶ入ます」
*浪花聞書〔1819頃〕「つぶ。むくろじ也、皮の有はやはりむくろじといふ」
*随筆・守貞漫稿〔1837〜53〕二五「子、京坂にて皮あるをむくろじと云、皮を去黒粒のみをつぶと云、江戸にては皮の有無ともにむくのみと云」
*風俗画報‐二二四号〔1901〕諸国正月行事「小供遊〈略〉此遊は数人の小供集合し各々手に幾個かのつぶ(東京にてむくろじといふもの)を持ち、地上程よきところに扇の地紙の如き線を劃し、其中央に各自の持てる『つぶ』を二三個づつ出し」
 
④植物「むくろじ(無患子)」の異名。
*訓蒙図彙〔1666〕一九「木(もくげん) 今按俗云つぶ」
*重訂本草綱目啓蒙〔1847〕三一・喬木「無患子 むくろじ〈略〉つづ 奥州芸州、つぶ 京」
 
⑤小銭(こぜに)のこと。→粒三文。
 
⑥算盤(そろばん)の珠(たま)。
 
⑦人または物の集まりを作っている個々の人または物。また、その質。→粒が揃(そろ)う。
*第2ブラリひょうたん〔1950〕〈高田保〉保守「昔に比べて政治家の粒が小さいとよくいわれる」
 
⑧能や長唄の囃子(はやし)で、打楽器の一打ち(打音)をいう。
 
⑨歌舞伎で用いる鬘(かつら)の一つ。髷(まげ)が小さく、丸い形のもの。端敵(はがたき)や三枚目の役が用いる。
 
⑩「つぶ(螺)」に同じ。《季・春》

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