やかた【館/屋形】

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数え方(読み方)・単位

一軒 (いっけん) 、一邸 (いってい)

解説

館の大きなさまを表すのに「邸」を用いて数えることもあります。

意味

①舟の上に設けた屋根のある家の形をしたもの。ふなやかた。
*万葉集〔8C後〕一六・三八八八「奥つ国領(うしは)く君が屋形(ぬりやかた)黄(にぬり)の屋形神が門渡る〈作者未詳〉」
*枕草子〔10C終〕三〇六・日のいとうららかなるに「やかたといふもののかたにておす。されど、奥なるはたのもし。端にて立てる者こそ目くるる心地すれ」
*太平記〔14C後〕二・長崎新左衛門尉意見事「汀近く成ければ、舩頭舩より飛下て、児を肩にのせ、山臥の手を引て、屋形(ヤカタ)の内に入りたれば」
 
②牛車や輿車(こしぐるま)などの上につくった家の形の覆い。
*延喜式〔927〕一七・内匠寮「腰車一具。屋形。〈長六尺。広五尺〉〈略〉牛車一具。屋形。〈長八尺。高三尺四寸。広三尺二寸〉」
*十巻本和名類聚抄〔934頃〕三「車盖 附 大戴礼云車盖〈俗車屋形 夜賀太〉廿八以象列星也」
*枕草子〔10C終〕四五・にげなきもの「月のあかきに、屋かたなき車のあひたる。また、さる車にあめ牛かけたる」
*観智院本類聚名義抄〔1241〕「車盖 ヤガタ」
*地獄変〔1918〕〈芥川龍之介〉一六「御庭に引き据ゑた檳〓毛の車が、高い車蓋(ヤカタ)にのっしりと暗を抑へて」
 
③かりそめに構えた家。また、かりの宿所。かりや。寓居。
*古今和歌集〔905〜914〕大歌所御歌・一〇七二「水ぐきの岡のやかたにいもとあれどねてのあさけの霜の降りはも〈よみ人しらず〉」
*平家物語〔13C前〕九・坂落「村上の判官代康国が手より火を出し、平家の屋形・かり屋をみな焼払ふ」
*広本拾玉集〔1346〕二「雨晴れぬ旅のやかたに日数へて都恋しき浮き雲の空」

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