ゆいごん【遺言】

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数え方(読み方)・単位

一通(いっつう)、一件(いっけん)、一言 (ひとこと) 、一つ(ひとつ)

解説

遺言が記された遺言状は「通」、遺言の件数は「件」で数えます。口伝 (くちづた) えなら「言 (こと) 」「つ」も用いることがあります。

意味

①死後のために生前に言いのこすことば。いげん。いごん。ゆいげん。
*宇津保物語〔970〜999頃〕俊蔭「父、弱くおぼゆる時に、娘を呼びて〈略〉ゆいごんし置きて、絶え入り給ひぬ」
*文明本節用集〔室町中〕「遺言 ユイゴン」
*浮世草子・日本永代蔵〔1688〕三・二「親仁遺言(ユイゴン)に、すぎはひの種を大事と申置れしが」
*渋江抽斎〔1916〕〈森鴎外〉九「亡くなる前にした遺言(ユヰゴン)によれば」
 
②自分の死後に法律上の効力を発生させる目的で、遺贈、相続分の指定、認知などにつき、一定の方式に従ってする単独の意思表示。現代の法律では習慣として「いごん」と読む。

語源

①古くから現在に至るまで、呉音よみのユイゴンが使われているが、中世の辞書「運歩色葉集」「いろは字」などには呉音と漢音を組み合わせたユイゲンの形が見える。
 
②近世の文献ではユイゴンが主だが、ユイゲンも使われており、時に漢音よみのイゲンも見られる。明治時代にもこの三種併用の状態は続くが、一般にはユイゴンが用いられた。
 
③現在、法律用語として慣用されるイゴンという言い方は、最も一般的なユイゴンをもとにして、「遺書」「遺産」など、「遺」の読み方として最も普通な、漢音のイを組み合わせた形で、法律上の厳密な意味を担わせる語として明治末年ごろから使われ始めた。

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