【2】暦 (こよみ) のしくみと歴史

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1年間を数える方法には、①「太陽」を基準にする方法と、②「月」を基準にする方法があります。太陽の動きをもとにつくった暦を「太陽暦」、月の満ち欠けをもとにつくった暦を「太陰暦」といいます。

 

1. 「新暦(太陽暦)」のしくみ

私たちが現在使っているカレンダーは、1年を365日として12か月にわけ、一ヶ月を「月火水木金土日」の7つの曜日にわけて記しています。これは太陽暦の一つであるグレゴリオ暦をもちいたもので、世界各国で広く利用されています。
太陽暦とは、地球が太陽の周りを一周する時間を一年とするものです。約2000年前にローマでつくられたユリウス暦では、1周を365.25日と計算して1年を365日と決め、4年ごと(0.25×4=1)に1年を366日とする「うるう年」を置くことで調整しました。ですが、これは実際の1年とわずかなずれがあったため、改良したグレゴリオ暦が400年ほど前に定められました。
グレゴリオ暦は、日本では1873年(明治6年)から使われるようになりました。それ以前に使われていた太陰太陽暦は「旧暦」とよび、グレゴリオ暦は「新暦」とよびました。

 

2.「旧暦(太陰太陽暦)」のしくみ

1873年まで使われていた暦(=旧暦)は、太陰太陽暦といいます。太陽太陰暦は、太陰暦を基本にしてその欠点を改善した暦です。
「太陰」とは太陽の反対という意味で、つまり月のこと、太陰暦は月の満ち欠けを基準にした暦です。月は満ち欠けをするので毎日の変化が目に見えることから、もっとも自然でわかりやすい暦といえます。
完全に欠けている日を「新月」といい、その日を1日とします。三日月の日は3日、満月の日は15日(十五夜)です。月が欠けていって月の出ない夜がくれば、その日は次の月の1日となります。
ただし、月が地球をまわる日数は29.5日なので、30日の月と29日の月を交互に置いて12ヶ月で1年としました。しかしこれでは1年が364日となり、3年で約一ヶ月の差が出て途中で季節が合わなくなってしまいます。
そこで太陽の位置を参考にして1年の長さを決め、そのずれを修正したのが太陰太陽暦です。太陰太陽暦では、19年に7回の割合で「うるう年」を入れ、その年は1年を13ヶ月にして調整します。3月と4月の間にうるう年を入れた場合は「うるう3月」とよんでいました。

※イメージ
月の満ち欠け図
太陰暦では、新月に始まって次の新月の前日までを1ヶ月とする。そのため毎月1日は新月で、15日は満月となるので月を見れば、暦がなくてもおおよその日付を知ることができる。

 


▶︎暦 (こよみ) の読み方と一年の数え方

【1】暦の意味と伝来
【2】暦のしくみと歴史
【3】二十四節気の意味と数え方
【4】五節句・雑節の意味と数え方

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