今となってはあまり使われなくありましたが、長さや重さ、面積、体積の単位は中国から伝えられた「尺貫法」という単位が長く使われていました。
▶︎「尺貫法」は人間の体を元にした単位
尺貫法は、昔の日本で使われていた単位です。中世以来昭和までずっと、生活や仕事の中で使われていました。昔の中国から伝来し、「寸(すん)」は親指の幅、「尺」は手の指を広げたときの親指の先から中指の先までの長さなど、人間の体の一部分から決められたといわれています。
明治時代になると、世界の多くの国で「メートル法」が使われるようになり、それまでの尺貫法は昭和41年からは正式な取引などでは使われなくなりました。しかし、日本の伝統的なものをつくるときには、とても便利なので、大工さん、畳屋さん、ふすまをつくる建具屋さんなどではいまでも使われています。