【1】暦 (こよみ) の意味と伝来

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暦は、時の流れを区切り、行事などの日程を知るためのものです。暦がなかった時代、日本人は自然の移り変わりをみて、季節や時間の流れを知りました。

 

1.  暦の意味

暦とは時の流れを年・月・日という単位で区切るという考え方のことをいいます。それをもとに、一年ごとに月日や曜日、祝日や行事などを記したもののことも暦とよびます(暦は英語でカレンダー[calender])。
今日が何月何日なのか、今日は何曜日なのかを知りたいときに私たちはカレンダーを確認します。誕生日まであと何日あるのかなど、特別な日や行事がある日を知るためにもカレンダーを見ます。

 

2. かつて日本には暦がなかった

しかし、6世紀に中国から暦が伝わるまでは日本に暦はありませんでした。当時は農業が中心でしたので、田植えや種まきなどの時期、祭りなどの行事を行う日は、自然の移り変わりをたよりに決めていました。近所の木に花が咲いたら田植えを始め、紅葉が進んだら冬支度をするなど、つねに自然の様子を見て知ったのです。これらはのちに「自然歴」とよばれるようになります。

 

3. 暦の伝来と人々のくらし

暦は6世紀中ごろに日本に伝わったといわれています。暦は、月の満ち欠けや太陽の動きなどをもとに計算してつくられたものでした。
はじめは天皇や貴族が宮中の行事や儀式の日を決めるために使っていましたが、7世紀末からは世の中で広くおこなわれている祭りや行事の日程も暦によって決めるようになりました。それまでは農作業や祭り、行事の日程はその土地の四季の変化に合わせて行われていました。しかし南北に長い日本では、季節の変化には一ヶ月近くも差があるため、たとえば同じ田植えの祭りでも行われる日は地域によってまちまちでした。
これらの日付けを暦によって決め、決まった日に行うようになったのです。
当初、暦は政府の役人だけが使っていましたが、「この祭りは何月何日にしよう」というように、祭りや行事に参加する庶民の暮らしにも、暦が深く関わるようになっていきました。

 


▶︎暦 (こよみ) の読み方と一年の数え方

【1】暦の意味と伝来
【2】暦のしくみと歴史
【3】二十四節気の意味と数え方
【4】五節句・雑節の意味と数え方

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